この記事でわかること
- リスティング広告とは、検索結果に連動して表示される広告で、顕在顧客に効率的にアプローチできる手法。
- リスティング広告のしくみは、クリック型課金(PPC)やオークション方式を用いて、広告の品質スコアで順位が決まる。
- リスティング広告の費用は、クリックごとに発生し、入札額と品質スコアによって調整される。
- リスティング広告の運用方法は、PDCAサイクルを活用し、定期的な改善が重要。
- リスティング広告とSEOの違いは、リスティング広告が短期的な効果を狙うのに対し、SEOは長期的な集客を目指す点。
リスティング広告は、検索結果に連動して表示される広告で、顕在的な顧客に効率的にアプローチできる手法です。SEOとの違いは成果が発生するまでの期間がわかりやすく、リスティング広告は比較的短期間で成果を得たいという場合に適していると考えられます。
本記事では、リスティング広告の基本的な仕組みや費用、運用方法を詳しく解説します。さらに、SEOとの違いやそれぞれの使い分け方についても図解付きで解説しています。
リスティング広告を導入したい、またはすでに運用している方で、成果を最大化したいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
それでは、改めて「リスティング広告とは?」から見ていきましょう。
目次
リスティング広告(検索連動型広告)とは?|検索結果に連動して表示される広告のこと
リスティング広告(検索連動型広告)とは、検索エンジンの検索結果に連動して表示される広告のことで、ユーザーが特定のキーワードで検索すると、その検索結果ページに広告が表示されます。
代表的な媒体としては、Google広告やYahoo!広告があり、これらのプラットフォームを通じてターゲットユーザーに広告を配信します。
広告配信後は検索ニーズに合わせて購買意欲の高いユーザーに直接アプローチでき、短期間で効果を実感しやすく、高単価商品やリピート顧客が期待できるビジネスには特に向いています。
リスティング広告できる主な媒体(2つ)
日本におけるリスティング広告の主要な媒体は以下2つです。
- Googleリスティング広告
- Yahoo!リスティング広告
GoogleもYahoo!も、検索エンジンに連動して広告を配信する仕組みを持ち、広告主にとって顕在的なニーズを持つユーザーにアプローチできる効果的な手段です。それぞれの特徴について詳しく解説します。
媒体1|Googleリスティング広告
Googleリスティング広告は、世界的に最も利用されているリスティング広告のプラットフォームです。GoogleはGoogleリスティング広告だけでなく、ディスプレイ広告や動画広告(Youtube広告)など、複数の広告フォーマットを提供しています。
また、Google広告ではオークション方式が採用されており、入札価格と広告品質スコア(広告の関連性、クリック率、ランディングページの質など)によって広告の順位が決まります。
さらに、モバイルデバイスやデスクトップに対応しており、さまざまなデバイスでユーザーへのアプローチが可能です。
媒体2|Yahoo!リスティング広告
Yahoo!広告は、特に日本国内で強いシェアを持つリスティング広告のプラットフォームです。Yahoo!検索結果ページに広告を表示するほか、ディスプレイ広告も配信できます。
Google広告と同様にオークション方式を採用していますが、日本市場に特化しており、ターゲティングの精度や設定項目に違いがあります。日本国内のユーザーへのリーチを強化したい場合、Yahoo!広告は効果的な選択肢となるでしょう。
Google広告に比べて少し利用者が限られる傾向があるものの、国内での知名度や使用頻度は依然として高く、多くのビジネスで活用されています。Googleリスティング広告よりは予算消化速度が遅くなる場合もあり、運用条件次第ではより効果的なパフォーマンスも期待できるでしょう。
リスティング広告のしくみ
リスティング広告は、検索エンジンの結果ページに広告を表示する仕組みであり、ユーザーが特定のキーワードを検索すると、そのキーワードに応じた広告が表示されます。
ここからは、リスティング広告に関連する以下3点について深く解説いたします。
- クリック型課金(PPC)とは?
- オークション方式とは?
- 広告の品質スコアとは?
まずはクリック型課金(PPC)についてみていきましょう。
クリック型課金(PPC)とは?|クリック毎に費用発生
クリック型課金(PPC)とは、広告がクリックされるごとに広告主が費用を支払う課金方式のことです。広告が表示されるだけでは費用は発生せず、ユーザーが広告をクリックし、ランディングページに遷移した場合にのみ課金されます。
1クリックあたりのコスト(CPC)は、広告の競争率やキーワードの人気度によって異なり、適切な費用管理が求められます。
予算を設定し、どのようなキーワードに対していくら費用をかけるかを綿密に管理することで、効果的な運用が可能です。
オークション方式とは?|総合評価で広告の順位が決定
リスティング広告では、広告の表示順位や表示の有無を決定するためにオークション方式が採用されています。オークション方式とは、広告主の入札額だけでなく、広告の品質や関連性を含めた総合評価によって広告の順位が決まる仕組みです。
広告の順位は「入札価格 × 広告品質スコア」で決まります。広告品質スコアは、クリック率(CTR)、広告文の関連性、ランディングページの品質などを評価したもので、入札額が低くても広告品質スコアが高ければ、上位に広告が表示される可能性があります。
このため、広告主はただ高い入札を行うだけではなく、広告の質やターゲティングを最適化することが重要です。オークション方式を正しく理解し、効率的に運用することで、広告費を最適化しつつ効果的にリスティング広告を運用することができます。
広告の品質スコアとは?|広告が表示される際の重要な評価基準
広告の品質スコアは、広告が表示される際の重要な評価基準です。品質スコアの決定要素になりうるものをご紹介します。
- 広告のクリック率(CTR):ユーザーが広告をクリックした割合。クリック率が高いほど、広告はユーザーにとって関連性が高いと見なされる。
- 広告文の関連性:広告が検索キーワードやユーザーの意図にどれだけ適しているか。関連性が高いと評価が高まる。
- ランディングページの品質:広告をクリックした後の遷移先ページの使いやすさ、情報の適切さ、ページの読み込み速度などが評価される。
広告の品質スコアを高めることで、入札額を抑えつつ上位表示を実現し、運用コストを削減しながら効果を最大化できます。具体的な施策としては、定期的な広告文の見直し、ランディングページの改善、ターゲティング精度の向上などが重要です。
リスティング広告におけるキーワード選定のコツ
リスティング広告において、キーワード選定は成功を左右する最も重要な要素の一つです。ここからは以下3つのコツについて紹介します。
- 競合キーワード調査
- ロングテールキーワード戦略
- buyクエリ戦略
適切なキーワードを選定することで、広告の表示回数やクリック率、さらにコンバージョン率を大幅に向上させることが可能です。
全てのキーワードで競合より優位になるのが望ましいですが、広告費や商材の市場におけるポジションなども加味して選定すると、費用対効果良く広告を運用できます。
競合キーワード調査
リスティング広告におけるキーワード選定のコツ1つめは、「競合キーワード調査」です。競合キーワード調査の具体的な方法を紹介します。
- ツールを使った分析:AhrefsやSEMrushなどのSEOツールを使用すると、競合他社がどのキーワードで広告を出しているかを調査できます。これにより、自社にとって効果的なキーワードを早期発見でき、コスパの良い広告運用が実現します。
- Google広告のオークションインサイト機能:自社広告と競合広告の掲載順位や競争状況を比較できるGoogle広告のオークションインサイトを活用することで、効率的に競合状況を分析できます。
競合も取り扱っているのに、市場における競合性が低く、より現場感に即したKWは、比較的コンバージョン貢献度合いが大きくなりやすく、いわゆる穴場キーワードの可能性が高いです。
「月間検索ボリュームが多い=競合性が高い」とみることもできるため、上記を踏まえつつ自社にとって最適なキーワード(勝ちキーワード)を探していきましょう。
ロングテールキーワード戦略
リスティング広告におけるキーワード選定のコツ2つめは、「ロングテールキーワード戦略」です。ロングテールキーワードは、検索ボリュームが少ないが、より具体的なニーズに対応するキーワードです。競合性とコンバージョン貢献度において以下の利点があります。
- 競争が少ない:ロングテールキーワードは一般的に競争が少なく、クリック単価(CPC)も低く抑えられることが多い。
- コンバージョン率が高い:具体的なニーズを持ったユーザーに訴求できるため、コンバージョンに繋がりやすい。
たとえば、「広告運用代行 グローバルアド 手数料」という詳細なキーワードを使用することで、購買意欲の高いユーザーにリーチできます。
ロングテールキーワードを活用することで、広告費を抑えつつ、ターゲットを絞り込んだ効果的な広告を展開することができます。
buyクエリ戦略
buyクエリとは、購入を検討しているユーザーが使用する検索クエリを指します。このクエリを狙うことで、コンバージョン率を高めることができます。buyクエリ戦略には以下のポイントがあります。
- 具体的な商品やサービスに関連したキーワード:例えば、「購入」「価格」「見積もり」などのクエリを含むキーワードを選定することで、購買意欲の高いユーザーをターゲットにできます。
- ターゲットユーザーの購買行動を理解する:ユーザーがどの段階で商品を検討しているのかを把握し、それに応じたbuyクエリを取り入れることで、効果的に広告を展開することが可能です。
buyクエリを適切に選定することで、広告の効果を最大化し、高コンバージョンを実現することができます。
キーワードが決まったら、次は戦略的な広告文の書き方やポイントについてみていきましょう。
リスティング広告の広告文最適化戦略(5選)
リスティング広告の効果を最大化するためには、広告文の最適化が重要な要素です。広告文は、Googleのリスティング広告であれば検索結果画面の上部や下部にある「スポンサー」がついた部分の文言のことです。ユーザーの興味を引き、クリックを促すための最前線に位置しています。
リスティング広告の広告文最適化戦略として下記5つの戦略をご紹介します。
- ピンポイントで訴求するような広告文にする
- 訴求力を高める具体的な数字や特典を入れる
- 緊急性を強調して行動を促す
- ユーザーにリスクを感じさせないオファーを提示する
- A/Bテストで最適な広告文を見つける
まずは、1つめの戦略である「ターゲットを狙い撃つ広告文を作成する」をみていきましょう。
戦略1|ピンポイントで訴求するような広告文にする
リスティング広告の広告文最適化戦略1つめは「ピンポイントで訴求するような広告文にする」です。
広告文はターゲットとなるユーザーに響く内容でなければ、クリック率やコンバージョン率を向上させることはできません。以下の点に留意することで、ターゲットをピンポイントで訴求するような広告文が作成できるようになります。
- ターゲット層の課題を明記する:例えば、ビジネスマン向けなら「忙しいあなたでもできる」「効率よく」というキーワードを活用する。
- 具体的なターゲット像となるフレーズを使用する:具体的に「30代女性向け」や「初めての方に最適」といった、ユーザーに合ったメッセージを伝える。
上記を意識した具体的な広告文は以下の通りです。
例1:「忙しいビジネスマン必見!効率よくスキルを向上させる秘訣」
例2:「30代女性向け|自宅で手軽にできるエクササイズをお試し」
戦略2|訴求力を高める具体的な数字や特典を入れる
リスティング広告の広告文最適化戦略2つめは「訴求力を高める具体的な数字や特典を入れる」です。以下のようにしてユーザーに信頼感を与えることでクリックを促します。
- 具体的な数字を提示する:「満足度95%」「10,000件以上の実績」など、信頼性を高める。
- 限定的な特典を入れる:「今なら初月無料」「期間限定50%OFF」など、特典を提供する。
上記を意識した具体的な広告文は以下の通りです。
例1:「30日間返金保証付き!今すぐ安心してお試しください」
例2:「1,000件以上の成功実績!今なら無料カウンセリング受付中」
戦略3|緊急性を強調して行動を促す
リスティング広告の広告文最適化戦略3つめは「緊急性を強調して行動を促す」です。以下のようにして緊急性を強調して行動を促します。
- 限定感を出す:「今だけ」「先着100名」「残りわずか」など、期限や人数を強調して緊急性を伝える。
- タイムセールのようなキャンペーンを強調する:「期間限定!今なら半額」など、時間制限のあるオファーを使用する。
上記を意識した具体的な広告文は以下の通りです。
例1:「先着50名限定!今すぐお得にスタート」
例2:「残り20名!今なら初月無料でご提供」
戦略4|ユーザーにリスクを感じさせないオファーを提示する
リスティング広告の広告文最適化戦略4つめは「ユーザーにリスクを感じさせないオファーを提示する」です。
リスティング広告では、ユーザーが感じるリスクを軽減するオファーが非常に効果的です。特に返金保証や無料トライアルなどのオファーは、ユーザーの心理的ハードルを下げ、行動を促す重要な要素となります。
- 返金保証や無料プランを提示する:「30日間返金保証」「初月無料」など、リスク軽減策を提供する。
- 安心感を与えるフレーズを使用する:「まずは試してみても損はしない」「今すぐ無料でお試しください」
上記を意識した具体的な広告文は以下の通りです。
例1:「今すぐ無料でお試し!30日以内に満足できなければ全額返金」
例2:「初月無料!試してみて納得できなければ解約もOK」
戦略5|A/Bテストで最適な広告文を見つける
リスティング広告の広告文最適化戦略5つめは「A/Bテストで最適な広告文を見つける」です。
複数の広告文を比較して最も効果的なクリエイティブを選定するためには、A/Bテストが不可欠です。広告文のどの部分がユーザーの行動を引き出すのかを検証し、最適な文言を見つけることで、広告効果をさらに高めることができます。
- テストする要素を決定する:タイトルやCTA(コールトゥアクション)など、テストしたい部分を明確にする。
- データを基に改善する:テスト結果を見ながら、どちらのバージョンがクリック率やコンバージョン率に最も寄与しているかを確認し、広告文を改善する。
上記を意識した具体的なテスト例は以下の通りです。
例1(バージョンA):「今すぐお試し!初月無料キャンペーン実施中」
例2(バージョンB):「初回限定50%OFF!まずは無料カウンセリングをどうぞ」
リスティング広告は最初の準備も重要ですが、定期的な計測による改善を続けていく事も重要です。次はPDCAのコツをみていきましょう。
リスティング広告におけるPDCAのコツ
リスティング広告は、運用を繰り返し改善することで、成果を最大化できます。市場の変化や競合の参入による変動を織り込みつつ、PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act)を活用して広告パフォーマンスを安定させることが鍵です。
各ステップごとのコツを抑えて、効果的な広告運用を実現しましょう。
- Plan(計画)|戦略的に広告キャンペーンを設計する
- Do(実行)|計画に基づいた広告運用を実行する
- Check(計測)|広告パフォーマンスをモニタリングする
- Action(改善)|結果を基に運用を改善する
それでは、それぞれのステップについて詳しく見ていきましょう。
Plan(計画)|仮説に基づく綿密な計画をする
リスティング広告に置けるPDCAのコツ1つめは、「Plan(計画)」についてです。以下のポイントに留意して、戦略的な広告キャンペーンを設計しましょう。
- 目的と目標を明確にする:広告の運用が目的ではなく、事業成長が目的であることを忘れない。たとえば、「月に○件の問い合わせを獲得する」といった具体的な指標を設定する。
- ターゲットと予算を設定する:仮説をもとに、ターゲット層を明確にし、適切な予算を割り当てる。
- 配信媒体を選定する:ターゲット層に最適な媒体を選定し、仮説に基づいた戦略を立てる。
焦って早く問い合わせを増やそうとすると計画が曖昧になり、場当たり的な運用になる可能性があります。仮説に基づいた綿密な計画を立てましょう。
Do(実行)|同じ条件で3カ月程度運用する
リスティング広告に置けるPDCAのコツ2つめは、「Do(実行)」についてです。
計画に基づいて広告を運用することが重要です。広告運用の初月はCPAが高くなることがあるため、焦らず長期的な視点で取り組みましょう。
途中で頻繁に施策を変更すると、データが揃わず、最適化が進みません。一定期間(目安3カ月程度)同じ条件で運用を続けると、効果的な運用が期待できます。
Check(計測)|感情で判断せず冷静に分析する
リスティング広告に置けるPDCAのコツ3つめは、「Check(計測)」についてです。
定期的にKPI(重要業績評価指標)をモニタリングして、広告パフォーマンスを把握しましょう。例えば、以下の指標をチェックし、データに基づいた仮説を立てることが重要です。
- クリック率(CTR):リスティング広告の場合は広告への遷移率を指す。広告文やキーワードの改善でCTR向上が見込める。
- コンバージョン率(CVR):リスティング広告の場合はLP等での問い合わせ率を指す。LPなどのクリエイティブの改善でCVR向上が見込める。
- 投資利益(ROI):広告費に限らず、全体の投資に対する収益性を指す。広告によって生み出される利益が最適であるかを見定める必要がある。
運用で得られるデータは結果に過ぎず、感情で判断することなく冷静に分析することが重要です。運用者と建設的な議論を行い、結果に対する仮説を立て、次のステップに繋げましょう。
Action(改善)|事業成長に繋がる広告運用か確認する
リスティング広告に置けるPDCAのコツ4つめは、「Action(改善)」についてです。
計測データを基に、必要な箇所を改善します。以下のポイントに基づいて調整を行い、更なるPDCAサイクルに繋げましょう。
- 広告文の改善:ポジティブ要素とネガティブ要素それぞれのWhy?を探る。データだけに頼らず現場感と併せて考えることも大切。
- ターゲティングの調整:データをもとにターゲット層が適切かどうかを再確認。実際のターゲット層とWeb広告におけるターゲット層が違うというパターンもある。
- 入札戦略の変更:クリック単価や予算が最適かを確認。適切な投資を繰り返す事で事業成長に繋がる。
問い合わせが増えたからといって必ずしも成功とは限りません。問い合わせの質や売上への貢献度も評価し、事業成長に繋がる広告運用になっているかを確認することが大切です。
リスティング広告の運用に役立つツール3選
リスティング広告の運用を最適化するためには、正確なデータと分析ツールが不可欠です。リスティング広告の運用に役立つツール3選をご紹介します。
- Google Search Console(サーチコンソール)
- Ahrefs(エイチレフス)
- Semrush(セムラッシュ)
それでは、各ツールについて詳しく見ていきましょう。
Google Search Console(サーチコンソール)
リスティング広告の運用に役立つツール1つめは「Google Search Console(サーチコンソール)」です。Google Search Console(サーチコンソール)はGoogleが提供する無料ツールであり、リスティング広告の効果をトラフィックデータや検索パフォーマンスを通じて分析するのに役立ちます。
SEO対策で活用されることが多く、広告運用では軽視されがちですが、ユーザーの潜在ニーズとベストマッチするキーワードを発見できることがあるため広告運用でも役に立つツールの1つです。
Ahrefs(エイチレフス)
リスティング広告の運用に役立つツール1つめは「Ahrefs(エイチレフス)」です。Ahrefs(エイチレフス)は、SEOとリスティング広告の両方に対応した有料ツールで、競合分析やキーワード調査に非常に効果的です。
また、その精度の高さから代理店の業務用ツールとしても活用されています。
競合が効率よく問い合わせを獲得しているキーワードがわかるため、広告運用における初動をより効率的にすることができます。
Semrush(セムラッシュ)
リスティング広告の運用に役立つツール1つめは「Semrush(セムラッシュ)」です。Semrush(セムラッシュ)は、SEOとPPC(ペイ・パー・クリック)の両方に強力な機能を持つ総合ツールで、リスティング広告のパフォーマンスをデータに基づいて最適化できます。
また、広告運用状況の定期計測にも役立つツールで、点ではなく線の改善ができるようになり、より高いパフォーマンスの実現に寄与します。
ツールは使い方を知らなければかえって運用を混乱させてしまう場合もあります。代理店を活用することで各種ツールの恩恵を最大限に受けられるようにしたり、各種ツールのサポート窓口を活用して効果的な運用に繋げるなど、ツールを使いこなす努力も必要です。
リスティング広告のメリット4選
リスティング広告を利用するメリットとして以下の4つをご紹介します。
- 比較的短期間で成果を実感しやすい
- 潜在層にアプローチしやすい
- 人材の最適活用が期待できる
- 世界中にアプローチできる
まずは1つめのメリットについてみていきましょう。
メリット1|比較的短期間で成果を実感しやすい
リスティング広告のメリットその1は、「比較的短期間で成果を実感しやすい」ことです。
リスティング広告は他のマーケティング手法に比べて早期で成果を得やすいという大きなメリットがあります。
例えば、SEOでは成果が出るまでに6カ月から1年程度かかる場合が多いですが、リスティング広告では運用1カ月目で成果を実感できることもあります。
特に、短期間(3カ月以内)に売上や問い合わせ数を増やしたい企業にとって、リスティング広告は効果的な手段となるでしょう。
メリット2|潜在層にアプローチしやすい
リスティング広告のメリットその2は、「潜在層にアプローチしやすい」ことです。
リスティング広告では、まだ顕在化していない潜在的な顧客にもアプローチすることが可能です。
例えば、以下のような層にアプローチできます。
- 購入を検討しているが、まだ決定していないユーザー
- 比較検討中のユーザー
これにより、潜在層から顧客への育成が可能となり、将来のリピーターにも繋がる可能性があります。
メリット3|人材の最適活用が期待できる
リスティング広告のメリットその3は、「人材の最適活用が期待出来る」ことです。
具体的には、これまでプッシュ型営業にリソースをさいていた人材を、プル型の営業に回せるようになったり、運用リソースに回せるようになったりします。
さらに、アフターサポートなどの付加価値の高い業務に人材を集中させることも可能になるでしょう。
メリット4|世界中にアプローチできる
リスティング広告のメリットその4は、「世界中にアプローチできる」ことです。
リスティング広告は、一部の国を覗いて基本的には地理的な制限を受けることがありません。これにより、日本国内だけでなく、アメリカやヨーロッパ、中国、韓国など、さまざまな国のターゲットにアプローチできるようになります。
また、海外広告は海外広告に特化した代理店を活用することで、より効果的なグローバル展開の実現が期待できます。
リスティング広告のデメリット3選
リスティング広告にはいくつかのデメリットも存在します。リスティング広告を利用する際のデメリットとなりうるものを3つご紹介します。
- 広告運用している限り投資的な費用が発生する
- 広告出稿を停止すると問い合わせが減少する可能性がある
- 代理店に依頼すると運用手数料などがかかる
それでは、それぞれのデメリットについて具体的にみていきましょう。
デメリット1|広告運用している限り投資的な費用が発生する
リスティング広告のデメリットと考えられるものの1つめは、「広告運用している限り投資的な費用が発生する」です。
リスティング広告はクリックごとに費用が発生するため、広告が表示される限りコストがかかります。特に、競争の激しいキーワードや業界ではクリック単価(CPC)が高くなる傾向があり、広告費がかさむことがあります。
例えば、1クリックに対する費用が数百円以上になるような高競争分野では、短期間に多くのクリックが発生すると、月々の広告費が予想を超える場合があります。
広告の停止を選択するとクリックコストはかかりませんが、出稿し続けている限り、継続的な投資が必要という点はデメリットの1つといえるでしょう。
デメリット2|広告出稿を停止すると問い合わせが減少する可能性がある
リスティング広告のデメリットと考えられるものの2つめは、「広告出稿を停止すると問い合わせが減少する可能性がある」です。
リスティング広告は、広告出稿している間は検索結果のスポンサー欄に表示されます。しかし、広告を停止すると、検索結果の上部に表示される機会がなくなり、それまで広告経由で得ていたアクセス数や問い合わせが急減します。そのため、広告を出し続けなければ、集客や売上の維持が難しくなるという構造的な問題があるのです。
このリスクを軽減するためには、リスティング広告に加えて、SEO対策やSNS運用といったオーガニックな集客施策を並行して進めることが重要です。これにより、広告を停止した際にも一定の問い合わせを維持し、長期的な集客基盤を確保することができます。
デメリット3|代理店に依頼すると運用手数料などがかかる
リスティング広告のデメリットと考えられるものの3つめは、「代理店に依頼すると運用手数料などがかかる」です。
広告代理店にリスティング広告運用を依頼する場合、広告費用に対して運用手数料がかかります。多くの代理店では、広告費に対して一定の割合(一般的には手数料20%ほど)の手数料が発生することが一般的です。また、最低運用手数料(「30万円以下は一律3万円の手数料」など)を設けている会社もあり、広告費が低額でも手数料は一定額発生する場合があります。
- 一般的な広告代理店:広告費30万円×20%=運用手数料6万円
- 『グローバルアド』:広告費30万円×10%=運用手数料3万円
弊社の『グローバルアド』は、広告費に対する運用手数料が10%です。各社価格に特化していたり、サービス内容を充実させたりと様々な工夫をして依頼側のニーズに応えています。広告運用を代理店に依頼する際は、手数料を含めた全体のコストを確認し、予算と効果を天秤にかけながら判断することが重要です。
リスティング広告の成功事例と失敗事例
ここからは、リスティング広告の成功事例と失敗事例をみていきましょう。具体的な成功事例と失敗例を取り上げ、それぞれから学べる教訓を紹介します。
運用に活かせる気づきをお探しの方は必見です。
成功事例|具体的な企業の広告運用戦略
まずは、リスティング広告の成功事例です。ある企業のリスティング広告運用戦略を見ていきましょう。
- 課題:問い合わせ数は増えたがCPAが悪化した
- 背景:問い合わせ(CV)の数が多かったため、予算を増やして更に問い合わせやそうと思った。確かに数は増えたがCPAが高騰してコスパが悪くなったように感じていた。戦略の頭打ちだと思い、代理店を変えようか悩んでいた。
- 戦略::キーワードの最適予算を模索。具体的には、キーワードの見直しと、主力キーワードのWEBにおける市場ボリュームの調査を実施。特に、ロングテールキーワードを活用し、競争が少ないけれど自社商材の問い合わせに繋がりやすいキーワードに特化して広告文やファーストビューを調整。一見問い合わせ貢献度高そうなキーワードでも単価が高すぎるものは思い切って削除し、その予算を主力キーワードに配分。
- 結果:その結果、月あたりの広告費が大幅削減。クリック単価(CPC)を抑えながらも、高コンバージョン率(CVR)を実現。低額運用で高額運用時の問い合わせ数と同等の問い合わせを獲得。広告費に対する売上(ROAS)が劇的に向上し、問い合わせ数も月次で50%以上の増加。
この成功事例から学べることは、自社の商材に合った適切なキーワード選定と、そのキーワードのWEBにおける市場規模理解から導く最適予算の設定が重要であるという点です。
なるべく多くのキーワードをセットして機械学習に任せるというのも良いでしょう。しかし、低額予算の場合はこの成功事例がハマることが多い傾向にあります。
必ずこの例がハマるとも言い難いです。気になる方は信頼のおける広告運用の専門家に相談することを推奨いたします。
失敗事例|効果が出なかった事例とその原因分析
次に、リスティング広告の失敗事例です。このケースでは、広告費を大量に投入しても、期待していた結果を得られませんでした。その原因はどこにあったのでしょうか?
- 課題:何が良くて何が悪いのかわからなくなってしまった。
- 背景:1カ月間10万円。なんか良さそうだったので2カ月目30万円。3~6カ月目は50万円。でも、6カ月目が微妙だったので7カ月目は10万円に。
- 原因:毎月の問い合わせ数やCPAだけみて運用費を変更しすぎた。「これをしたらこうなるだろう」という仮説と、その結果を受けた冷静な分析と判断ができていなかった。問い合わせ数だけを見すぎていた。
広告運用の最適予算は、「一定期間(3カ月ほど)同額で運用できる金額」が最適だという見方もあります。また、施策もあまり大幅に変えず、特定の要因に対するクリティカルな対応策を地道に繰り返していくことも大切です。
一定期間ある程度一定の条件で運用していくと、微妙な違いや傾向が見えてくるようになります。それこそがPDCAに需要な要素となる場合もあるため、問い合わせ数だけに気を取られず、冷静な分析と判断が重要です。
ただし、明らかに違うと思ったりその運用はやらないでほしいと思ったりした場合は、根拠のある説明で運用者に話をしてみましょう。
リスティング広告とSEOの違い
リスティング広告とSEOの違いは以下の通りです。
■リスティング広告
- すぐに検索結果の上部に表示できる(品質スコア等にもよる)
- クリックされるごとに費用が発生する
- 短期的な集客で活躍(集客の瞬発性)
■SEO
- 時間を掛けて検索結果の上部に表示される(競合との評価状況にもよる)
- 長期的な安定した流入が期待できる
- クリックされても費用は発生しない
- 効果が出るまで時間がかかるが、継続的に高い集客効果を持つ
- 長期的な集客で活躍(集客の安定性)
リスティング広告は比較的即効性があり、SEOは比較的長期的な集客に効果的です。両者をバランスよく活用することで、短期と長期の両方で効果的な集客が可能となります。
リスティング広告とSEOのダブル戦略
リスティング広告とSEOを組み合わせた「ダブル戦略」は、短期・長期両方で効果を発揮します。互いに補完し合うことで事業成長を加速させるのです。
- リスティング広告:短期間で検索結果の上位に表示し、すぐに見込み客へアプローチできる。新商品やキャンペーンなど、短期的な効果を狙う際に有効。リアルタイムで結果を確認し、効果を最適化できる。
- SEO:自然検索での上位表示を目指し、長期的に安定したトラフィックを獲得できる。クリックごとの費用がかからないため、中長期のコストパフォーマンスに優れている。また、リスティング広告に活きるキーワード発見にも役立つ。
リスティング広告で短期的に集客し、SEOで長期的な安定を図る。このダブル戦略の活用で、効率的に見込み客を獲得し、事業の成長を促進できるでしょう。
まとめ|上手なリスティング広告の活用が事業成長を加速させる
改めて、リスティング広告とは、検索結果に連動して表示される広告で、顕在的な顧客に効率的にアプローチできる手法のことです。
リスティング広告は比較的即効性が高く、特定のキーワードで素早く検索結果に表示できる可能性があるため、短期間での成果を狙う場合に適しています。さらに、SEOと併用すれば、リスティング広告の即効性とSEOの長期的な安定性が相互に補完され、集客の効果を最大化できるでしょう。
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