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リスティング広告の改善施策15選!ロジックツリーも図解で解説

リスティング広告の改善施策15選! ロジックツリーも図解で解説

ナカノヒト

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この記事でわかること

  • リスティング広告を改善する際には、まず8つの主要な指標について押さえておく
  • リスティング広告の運用では、陥りやすい罠が主に5つある
  • リスティング広告の改善には、ロジックツリーを使った分析が役立つ
  • リスティング広告の効果を最大化するために、課題別の改善施策を把握するのがポイント
  • リスティング広告の改善は難しいことも多く、プロである運用代行会社に依頼するのもおすすめ

「リスティング広告のクリック率は高いのに、コンバージョンに繋がらない」
「CPAが高騰していて改善したいが、何から手をつければいいかわからない」

このように、リスティング広告の運用において改善の必要性を感じているものの、具体的な進め方に悩む担当者の方は多いのではないでしょうか。

やみくもに施策を試しても、時間とコストがかかるだけで根本的な解決には至りません。重要なのは、データに基づいた分析で正確に課題を特定し、適切な改善策を実行することです。

本記事では、リスティング広告の成果を改善するために活用できるロジックツリーについてや、課題別の具体的な改善施策について解説します。

それでは、リスティング広告改善のために見るべき主要指標8選からチェックしていきましょう。

目次

リスティング広告の改善で見るべき指標8選

リスティング広告の改善で見るべき指標8選 1:表示回数(Impression) 2:クリック率(CTR) 3:クリック単価(CPC) 4:コンバージョン数(CV) 5:コンバージョン率(CVR) 6:顧客獲得単価(CPA) 7:広告費用対効果(ROAS) 8:品質スコア

リスティング広告改善の第一歩は、現状を正しく把握することです。

そのためには、次のような主要な指標を理解し、分析の基礎とする必要があります。

  • 表示回数(Impression)
  • クリック率(CTR)
  • クリック単価(CPC)
  • コンバージョン数(CV)
  • コンバージョン率(CVR)
  • 顧客獲得単価(CPA)
  • 広告費用対効果(ROAS)
  • 品質スコア

これらの指標を過去データや目標値と比較することで、運用上の課題や「効果ない」「難しい」と感じるポイントが明確になります。

指標の変動から問題点を早期に発見し、適切な改善施策に繋げることが、検索広告で成果を出すためのコツです。

なお、次の記事では、リスティング広告の概要から仕組み、メリット・デメリットや運用に役立つツールなどを全般的に解説しています。

リスティング広告の基本を把握できる記事となっているので、ぜひあわせて参考にしてください。

リスティング広告とは?仕組み・費用・運用方法と「SEOとの違い」も図解で解説!
参考リスティング広告とは?仕組み・費用・運用方法と「SEOとの違い」も図解で解説!

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指標1:表示回数(Impression)|広告がどれだけ見られているか

指標1:表示回数(Impression)

リスティング広告改善でまず見るべき指標は「表示回数(Impression)」です。

表示回数は広告が検索結果に表示された回数を示し、リーチの広さを表します。

表示回数が少ない場合、ターゲットユーザーへの露出機会が限られている可能性があります。

考えられる原因は、次の通りです。

  • キーワードの検索ボリュームが不足している
  • 入札単価が低い
  • 品質スコア(Google広告の場合)が低い
  • ターゲティングを絞り込み過ぎている

Googleキーワードプランナーやオークション分析で原因を探りましょう。ただし、単に数を増やすだけでなく、意図したユーザーに表示されているかが改善のポイントです。

適切な運用施策でリスティング広告の表示機会を確保することが重要です。

指標2:クリック率(CTR)|広告がどれだけクリックされているか

指標2:クリック率(CTR)|広告がどれだけクリックされているか

 

リスティング広告の改善で見るべき指標2つ目が「クリック率(CTR)」です。

CTRは、表示された広告がどれだけクリックされたかの割合(クリック数÷表示回数)を示します。

CTRが低い場合に考えられる原因は、次の通りです。

  • 広告文の訴求力が弱い
  • キーワードと広告文の関連性が低い
  • ターゲットと訴求がミスマッチ
  • 掲載順位が低い

検索広告では特に、ユーザーの検索意図に合致した広告文を作成することがCTR改善のコツです。

分析時には業界平均なども参考にしますが、とりわけ自社の過去データとの比較が重要です。

リスティング広告におけるCTR改善は、後述する品質スコア向上にも繋がるため、優先度の高い施策の1つといえるでしょう。

指標3:クリック単価(CPC)|1クリックあたりのコスト

クリック単価(CPC)|1クリックあたりのコスト

リスティング広告の改善で見るべき指標3つ目が「クリック単価(CPC)」、つまり1クリック獲得にかかった費用です。

CPCの高騰は、競合の増加や品質スコアの低さ、入札戦略などが要因となります。

CPCが低いほど費用を抑えやすくなりますが、CPCは単に低ければ良いわけではありません。重要なのは、そのクリックがコンバージョン(CV)に繋がる質の高いものかという点です。

目標とする顧客獲得単価(CPA)や広告費用対効果(ROAS)とのバランスを見て、許容できるCPC水準を分析し判断することがリスティング広告改善のポイントです。

単価を抑える施策と、質の高いクリックを獲得する施策の両面から運用を考える必要があります。「CPCが高いから効果ない」と判断せず、費用対効果で評価しましょう。

指標4:コンバージョン数(CV)|成果の数

コンバージョン数(CV)|成果の数

リスティング広告の改善で見るべき指標4つ目が「コンバージョン数(CV)」です。

これは、広告運用の最終目標を示し、商品購入や問い合わせなど、広告主が設定した成果の達成回数を指します。

CV数が伸び悩む場合、原因を「クリック数不足」と「コンバージョン率(CVR)の低さ」に分解して分析する視点が重要です。

例えば、クリックは多いのにCVが少ないならランディングページ(LP)改善、クリック自体が少ないなら広告文やキーワード改善といった施策が考えられます。

なお、正確な計測のためのタグ設定は必須です。場合によっては、最終CV手前の中間目標(マイクロコンバージョン)を設定し、改善のポイントを探ることも有効なコツです。

指標5:コンバージョン率(CVR)|クリックがどれだけ成果に繋がったか

コンバージョン率(CVR)|クリックがどれだけ成果に繋がったか

リスティング広告の改善で見るべき指標5つ目が「コンバージョン率(CVR)」です。

CVRは、クリックが成果に繋がった割合を示し、「CV数÷クリック数」で求められます

この指標は、主にランディングページ(LP)の質や魅力度、広告とLPの整合性を反映します。

リスティング広告のCVRが低い場合には、次のような原因が考えられるでしょう。

  • LPの内容が分かりにくい
  • ターゲットとLPのミスマッチ
  • キーワードの意図とLPがずれている
  • フォームが使いにくい
  • オファーが弱い

LP改善(LPO)やフォーム改善(EFO)はCVR向上に直結する重要な施策です。

業界や商材によって目安は大きく異なるため、自社の過去データや目標値と比較して分析し、改善のポイントを探ることが大切です。

指標6:顧客獲得単価(CPA)|1件の成果獲得にかかったコスト

顧客獲得単価(CPA)|1件の成果獲得にかかったコスト

リスティング広告の改善で見るべき指標6つ目が「顧客獲得単価(CPA)」です。

成果1件あたりのコスト効率を示す重要な指標であり、「総広告費用÷CV数」で求めます。

CPAが高騰している場合、CPC上昇とCVR低下のどちらが主な要因かを分析します。

リスティング広告の運用では、まず事業として許容できる目標CPAを設定し、それを基準にパフォーマンスを評価・改善していくことが基本です。

目標CPAを達成できていない場合、「CPCを下げる施策」と「CVRを上げる施策」の両面からアプローチする必要があります。

「CPAが高いから効果ない」のではなく、目標CPAと比較してどうかが判断基準となります。

指標7:広告費用対効果(ROAS)|広告費に対してどれだけの売上があったか

指標7:広告費用対効果(ROAS)|広告費に対してどれだけの売上があったか

リスティング広告の改善で見るべき指標7つ目が「広告費用対効果(ROAS)」です。

投じた広告費に対する売上のリターンを示すものであり、「広告経由売上÷広告費×100%」で求められます。

ROASは、特にECサイトなどで重要視される指標です。ROASが低い場合、原因は「CPAが高い」または「CVあたりの売上単価が低い」ことにあります。

改善施策としては、CPA改善に加え、より単価の高い商品のCVを増やしたり、アップセル・クロスセルを促したりなども考えられます。

分析のポイントは、単にROASの数値だけでなく、利益ベースでの評価も考慮することです。

目標ROASを設定し、運用成果を測ることが重要ですが、短期的なROASだけでなく長期的な視点も必要です。

指標8:品質スコア|広告の品質を示す指標

指標8:品質スコア|広告の品質を示す指標

 

リスティング広告の改善で見るべき指標8つ目は「品質スコア」です。

品質スコアは、広告品質を10段階で評価したものです※。

掲載順位やCPCに影響するため、間接的ながらリスティング広告改善において重要な要素といえます。

品質スコアは主に次の3要素で決まります。

  • 推定クリック率
  • 広告の関連性
  • LPの利便性

品質スコアが低い場合は、これらの要素の改善施策が必要です。

リスティング広告の管理画面で各要素の評価を確認し、低い部分から改善に取り組むのがコツです。

品質スコア向上は、リスティング広告パフォーマンス全体の底上げに繋がります。

  • ※Google広告の場合は「品質スコア」、Yahoo!広告の場合は「品質インデックス」と、呼称が異なりますが、いずれも広告の品質を評価する指標である点は同様です。

改善が進まない!リスティング広告の運用で陥りやすい5つの罠

リスティング広告の運用で陥りやすい5つの罠 1:目標(KGI・KPI)が曖昧である 2:データ分析に基づかない勘や経験頼りの運用をしている 3:施策の実行だけで効果測定・分析をしていない 4:部分的な改善に終始し全体最適化ができていない 5:最新情報のキャッチアップ不足

リスティング広告の改善が難しい、あるいは効果ないと感じるのには理由があります。

ここでは、多くの担当者が陥りがちな罠を5つ紹介します。

  • 目標(KGI・KPI)が曖昧である
  • データ分析に基づかない勘や経験頼りの運用をしている
  • 施策の実行だけで効果測定・分析をしていない
  • 部分的な改善に終始し全体最適化ができていない
  • 最新情報のキャッチアップ不足

これらの罠を認識せずに運用を続けると、時間とコストが無駄になりかねません。

自社の運用状況を振り返り、これらの罠にはまっていないか確認することが、効果的な改善活動を進めるためのコツです。

原因を分析し、適切な施策に繋げましょう。

罠1:目標(KGI・KPI)が曖昧である

リスティング広告改善の方向性を見失う罠の1つ目が、目標(KGI・KPI)の曖昧さです。

KGI(Key Goal Indicator)は最終的なゴールのことで、KPI(Key Performance Indicator)はKGIを達成するための中間目標のことです。

最終ゴール(KGI:売上など)と中間指標(KPI:CPA・CVRなど)が明確でないと、何を改善すべきか、どの施策を優先すべきかの判断ができません。

「なんとなく運用」では、効果の見込めない活動に繋がりがちです。事業目標と連動した具体的な目標を設定しましょう。

目標が明確であれば、データ分析のポイントも定まり、改善活動が効率化されます。これは、リスティング広告の改善が難しいと感じる状況を脱する基本です。

罠2:データ分析に基づかない勘や経験頼りの運用をしている

リスティング広告の改善において陥りやすい罠2つ目が、過去の成功体験や勘に頼ったリスティング広告の運用です。

市場やユーザー行動は常に変化するため、データに基づかない判断は非効率や機会損失を招きやすくなります。

広告管理画面のデータを活用し、客観的な分析に基づいて仮説を立て、施策を実行・検証するデータドリブンなアプローチが不可欠です。

経験も重要ですが、それを裏付けるデータと組み合わせることが改善のコツです。

分析を怠ると、なぜ成果が出ないのか、どこを改善すべきかのポイントを見誤るリスクがあります。

罠3:施策の実行だけで効果測定・分析をしていない

リスティング広告の改善で陥りやすい3つ目の罠が、施策の実行だけで効果測定や分析をしないことです。

新しいキーワード追加や広告文変更などの改善施策を実行しても、その結果どうなったかを測定・分析しなければ意味がありません。

「やりっぱなし」では、どの施策が有効で、どれが効果ないのか判断できず、改善の方向性を見失います。

施策実行前後のデータ比較やA/Bテストなどで効果を測定し、その結果を次のアクションに活かすPDCAサイクルを回すことが重要です。

効果測定と分析は、リスティング広告改善が難しいとされる中でも、着実に成果を出すための必須プロセスであり、運用のコツです。

罠4:部分的な改善に終始し全体最適化ができていない

リスティング広告の改善において陥りやすい罠4つ目が、部分的な改善に終始して全体の最適化ができていないことです。

クリック率改善のために広告文だけを修正するなど、特定の指標や要素の改善に集中し過ぎて、アカウント全体のパフォーマンスを見ていないケースがあります。

リスティング広告はキーワードや広告、入札やLPなどが相互に関連しているため、部分最適が必ずしも全体最適に繋がるとは限りません。

「木を見て森を見ず」の状態を避け、アカウント全体の構造や指標の関連性を俯瞰的に分析し、ボトルネックから優先的に改善する視点が重要です。

後述するロジックツリーなどを活用して全体像を把握することも、全体最適化を進めるうえで有効でしょう。

罠5:最新情報のキャッチアップ不足

リスティング広告の改善で陥りやすい罠5つ目は、最新情報のキャッチアップ不足です。

Google広告などのプラットフォームは頻繁にアップデートされます。

新機能や仕様変更、アルゴリズム変更などの最新情報を把握せず、古い知識で運用を続けると、機会損失やパフォーマンス悪化のリスクがあるでしょう。

特に自動化機能やAI関連の進化は目覚ましく、運用効率や成果に大きく影響します。

公式情報や業界ニュース、セミナーなどを通じて常に最新情報を収集し、施策に採り入れる姿勢が不可欠です。

情報感度を高め、変化に対応していくことが、リスティング広告改善を成功させるための重要なポイントであり、難しい状況を乗り越えるコツです。

リスティング広告改善のカギ!ロジックツリーを使った分析アプローチ

リスティング広告改善のカギ!ロジックツリーを使った分析アプローチ ロジックツリーとは? ロジックツリーの基本的な作り方 ロジックツリーの具体例

リスティング広告の改善が難しい、効果ないと感じる時、根本原因の特定に役立つのが「ロジックツリー」です。

多くの要素と指標が絡むリスティング広告の運用において、ロジックツリーは問題を構造的に分解し、関係性を整理する強力な分析ツールとなります。

これにより、どこにボトルネックがあるのかを網羅的に洗い出し、改善施策の優先順位を論理的に決定できます。

ここでは、次の3つについてチェックしましょう。

  • ロジックツリーとは?
  • ロジックツリーの基本的な作り方
  • ロジックツリーの具体例

ロジックツリーをどう使うのかを理解したうえで運用に採り入れることで、感覚的な改善から脱却し、データに基づいた効果的なアプローチが可能になります。

ロジックツリーとは?

ロジックツリーとは?

ロジックツリーとは、問題を頂点に置き、その構成要素へと段階的に分解していくことで、問題の構造を樹形図で可視化する思考ツールです。

リスティング広告改善においては、複雑な課題(例:CPA高騰)をシンプルな要素(例:CPC・CVR)に分解し、さらに具体的な要因(例:品質スコア・LPの質)へと掘り下げることで、問題の全体像を把握しやすくなります。

ロジックツリーの主なメリットは、次の3点です。

  • 問題を構造化できる
  • 原因のMECE(モレなくダブりなく)な洗い出しができる
  • ボトルネックの特定が容易になる

ロジックツリーにより、分析の精度が高まり、効果的な改善施策の立案と優先順位付けが可能になります。

ロジックツリーの基本的な作り方

ロジックツリーの基本的な作り方

リスティング広告改善のためのロジックツリー作成は、主に次のステップで進めます。

  1. 最上位の目標(KGI、例:CV数増)を設定する
  2. 目標達成のための主要な構成要素(KPI、例:CV数 = クリック数 × CVR)に分解する
  3. 各KPIをさらに具体的な要因(例:クリック数 = 表示回数 × CTR)に分解する
  4. 最終的に具体的な施策に繋がるレベルまで分解(例:CTR要因 = 広告文・関連性)する

重要なのはMECE(モレなくダブりなく)に分解することと、具体的なアクションに繋がるレベルまで掘り下げることです。

各要素に現状の数値を記入し、分析することで、どこが改善のボトルネックなのか特定できます。これが論理的に運用を進めるコツです。

【目的別】ロジックツリーの具体例

ロジックツリーの具体的なイメージを掴むために、目的別の例を見てみましょう。

例1:CV数増加のためのロジックツリー

  1. CV数を頂点に「クリック数」と「CVR」に分解する
  2. クリック数を「表示回数」と「CTR」に、CVRを「LPの質」「キーワードとLPの関連性」などに分解し、さらに広告文・キーワード・LP要素などの施策レベルまで掘り下げる

例2:CPA改善のためのロジックツリー

  1. CPAを頂点に「CPC」と「CVR」に分解する
  2. CPCを「品質スコア」「入札」、CVRを「LP質」「関連性」「フォーム」などに分解する

自社の運用目標に合わせてロジックツリーを作成することがコツです。

【課題別】効果を最大化するリスティング広告の改善施策15選

課題別:効果を最大化するリスティング広告の改善施策15選 1:表示回数が少ない・上位表示されない 2:クリック率(CTR)が低い 3:コンバージョン率(CVR)が低い 4:顧客獲得単価(CPA)が高い・費用対効果(ROAS)が低い

ロジックツリーなどで分析し課題が特定できたら、具体的な改善施策に移りましょう。

ここでは次の4つの代表的な課題に対し、効果的な改善施策(全15個)を解説します。

  • 表示回数が少ない・上位表示されない
  • クリック率(CTR)が低い
  • コンバージョン率(CVR)が低い
  • 顧客獲得単価(CPA)が高い・費用対効果(ROAS)が低い

各施策の実施ポイントや注意点も紹介するので、自社の運用状況に合わせて選択・実行してください。

課題の根本原因に合った施策を選ぶことが、効果のない状況を脱し、リスティング広告改善を成功させるコツです。

課題1:表示回数が少ない・上位表示されない

まずは、リスティング広告の「表示回数が少ない」もしくは「上位表示されない」場合の改善施策を見ていきましょう。

広告が十分に表示されない原因は、キーワード選定や入札単価、品質スコアやターゲティング設定にあることが多いです。

まずは原因を分析し、次のような適切な施策で表示機会を増やせるようにしましょう。

  • 【キーワード】関連性の高いキーワードを追加・拡張する
  • 【入札】入札単価を引き上げる・入札戦略を見直す
  • 【品質】品質スコアを改善する
  • 【ターゲティング】設定範囲を見直す

それぞれ解説します。

改善施策1:【キーワード】関連性の高いキーワードを追加・拡張する

改善施策1:【キーワード】関連性の高いキーワードを追加・拡張する

リスティング広告の表示回数が少ないもしくは上位表示されない場合の改善施策1つ目は、関連性の高いキーワードの追加や拡張です。

リスティング広告の表示回数不足の主な原因はキーワード選定にあります。

ターゲットが検索するであろう関連語句をキーワードプランナー等で分析し、追加・拡張しましょう。

検索ボリュームが少なすぎないか、逆に広すぎないか、マッチタイプ(インテントマッチ、フレーズ一致、完全一致)は適切かを見直します。

既存キーワードの拡張や、ユーザーの悩みなど別角度からのキーワード追加も有効です。

適切なキーワード選定はリスティング広告改善の基本であり、表示機会を増やす直接的な施策です。

また、関連性の高いキーワードで広告グループを構成することもポイントです。

改善施策2:【入札】入札単価を引き上げる・入札戦略を見直す

改善施策2:【入札】入札単価を引き上げる・入札戦略を見直す

リスティング広告の表示回数が少ないもしくは上位表示されない場合の改善施策として、入札単価の引き上げや入札戦略の見直しもしましょう。

リスティング広告の表示回数が少なかったり上位表示されなかったりする場合、単純に入札単価が低すぎて広告が表示されていない可能性があります。

インプレッションシェア損失率(ランク)を確認し、入札単価の引き上げを検討しましょう。

または、「目標インプレッションシェア」のような表示機会確保を目的とした自動入札戦略への変更も有効な改善施策です。

ただし、単価引き上げはCPC上昇に繋がるため、費用対効果を分析しながら慎重に行う必要があります。

予算による損失率が高い場合は、予算の増額や効率的な配分見直しも必要です。適切な入札運用がリスティング広告改善のコツです。

改善施策3:【品質】品質スコアを改善する

改善施策3:【品質】品質スコアを改善する

リスティング広告の表示回数が少ないもしくは上位表示されない場合、品質スコアの改善も重要です。

品質スコアが低いと、同じ入札単価でも表示されにくくなります。

品質スコアは「推定クリック率」「広告の関連性」「LPの利便性」で決まり、これらの要素を改善する施策が必要です。

具体的には、魅力的な広告文作成やキーワードと広告・LP内容の一貫性向上、LP表示速度改善などです。

管理画面で各要素の評価を分析し、低い項目から優先的に改善しましょう。

品質スコア向上は、表示機会の増加だけでなくCPC抑制にも繋がるため、リスティング広告改善において非常に重要なポイントです。

改善施策4:【ターゲティング】設定範囲を見直す

改善施策4:【ターゲティング】設定範囲を見直す

リスティング広告の表示回数が少ないもしくは上位表示されない場合の改善施策として、ターゲティングの設定範囲を見直すことも重要です。

地域や曜日・時間帯、デバイスやオーディエンスなどのターゲティング設定が過度に絞られすぎていないか確認しましょう。

特に運用初期は広めに設定し、データ分析に基づいて徐々に最適化するのが改善のコツです。

配信除外設定が本当に必要か、オーディエンスリストのサイズは十分かなども見直しのポイントです。

ターゲティングを広げる際は、無関係なユーザーへの表示が増えないよう、費用対効果を見ながら慎重に行います。

適切なターゲティング設定が、効率的なリスティング広告改善に繋がります。

課題2:クリック率(CTR)が低い

次の課題は、リスティング広告のCTRが低い場合です。

広告が表示されてもクリックされない「CTR低迷」は、広告がユーザーの興味を引けていない証拠です。

主な原因は、広告文の魅力不足やキーワードとの関連性の低さ、表示オプション未活用や除外キーワード不足などが考えられます。

CTR改善は、サイトへのアクセス数を増やし、コンバージョン機会を創出するために不可欠な施策です。改善施策をチェックしていきましょう。

  • 【広告文】訴求力の高い広告文を作成・テストする
  • 【広告文】広告表示オプションを最大限活用する
  • 【キーワード】広告グループとの関連性を高める
  • 【キーワード】効果の低いキーワードを除外設定する

順番に解説します。

改善施策5:【広告文】訴求力の高い広告文を作成・テストする

改善施策5:【広告文】訴求力の高い広告文を作成・テストする

リスティング広告のCTRが低い場合の改善施策として、訴求力の高い広告文の作成・テストが考えられます。

CTR改善の核心は広告文にあります。ターゲットの検索意図を分析し、具体的なメリットや独自性、数字やCTA(行動喚起)を盛り込んだ魅力的な広告文を作成しましょう。

レスポンシブ検索広告を活用し、複数の見出し・説明文で効果の高い組み合わせを自動最適化させるのがコツです。

また、A/Bテストを行い、異なる訴求や表現の効果を比較検証することも重要です。

ユーザーに「クリックしたい」と思わせる広告文を作成することが、リスティング広告改善の直接的な施策となります。

改善施策6:【広告文】広告表示オプションを最大限活用する

改善施策6:【広告文】広告表示オプションを最大限活用する

リスティング広告のCTRが低い状況を改善するために、広告表示オプションを最大限に活用するのも重要です。

広告表示オプション(サイトリンク・コールアウト・構造化スニペット等)を設定すると、広告の表示面積が広がり、付加情報を提供できるためCTR向上が期待できます。

利用可能なオプションを最大限設定し、広告の視認性と情報量を高めましょう。

オプションの種類は多岐にわたるため、ビジネス目標や広告内容に合わせて適切なものを選択することがポイントです。

設定しても必ず表示されるわけではありませんが、広告の表示機会が増えることでCTR改善に繋がります。運用上、忘れずに設定しておきましょう。

改善施策7:【キーワード】広告グループとの関連性を高める

改善施策7:【キーワード】広告グループとの関連性を高める

リスティング広告のCTRが低い場合の改善施策として、キーワードと広告グループの関連性を高めることも考えましょう。

1つの広告グループにさまざまな意図のキーワードを詰め込むと、広告文との関連性が低下し、CTRが悪化しがちです。

関連性の高いキーワード群で広告グループを細分化し、各グループに特化した広告文を作成しましょう。

これによりキーワードと広告文の一貫性が高まり、ユーザーの検索意図に応えやすくなります。

アカウント構造の見直しは手間がかかりますが、CTR改善だけでなく、品質スコア向上にも繋がる根本的な改善施策です。

丁寧なグルーピングがリスティング広告改善のコツです。

改善施策8:【キーワード】効果の低いキーワードを除外設定する

改善施策8:【キーワード】効果の低いキーワードを除外設定する

リスティング広告のCTRが低いのを改善するには、効果の低いキーワードを除外設定するのもポイントです。

検索語句レポートを定期的に分析し、自社の商品やサービスと関連性の低い、意図しない検索語句で広告が表示・クリックされている場合は、「除外キーワード」として設定しましょう。

これにより無駄なクリックを防ぎ、広告予算を有効活用できるだけでなく、関連性の高いユーザーへの表示比率が高まり、結果的にCTR改善に繋がります。

特にインテントマッチを使用している場合は、意図しないキーワードで広告が表示されることも多いため、この設定が非常に重要です。

キーワードの除外設定は、リスティング広告改善における地道ながら効果的な施策の1つです。

課題3:コンバージョン率(CVR)が低い

リスティング広告の課題として、CVRが低い場合も多いでしょう。

広告がクリックされても成果に繋がらない「CVR低迷」は、主にLPや広告との連携に問題があることを示唆します。

LPの質やキーワードとLPの関連性、ターゲティングやアカウント構造などが原因として考えられます。

CVR改善はCPA削減に直結するため、リスティング広告運用において非常に重要です。

リスティング広告のCVRが低い場合の主な改善施策は、次の通りです。

  • 【LP】LPを最適化する
  • 【キーワード】CVに繋がらないキーワードのマッチタイプを見直す・停止する
  • 【ターゲティング】より精度の高いオーディエンス設定を行う
  • 【アカウント構造】広告グループの構成を見直す

順番に確認していきましょう。

施策9:【LP】LPを最適化する

施策9:【LP】LPを最適化する

 

リスティング広告のCVRが低い場合の改善策として、LPの最適化は欠かせないでしょう。

広告がクリックされても、その先のLPの品質が低ければ、せっかく訪問してくれたユーザーも興味を失ってしまいかねません。

LPの主な改善ポイントは、次の通りです。

  • 広告文との一貫性
  • わかりやすい情報
  • 魅力的なオファー
  • 使いやすいフォーム
  • 速い表示速度
  • モバイル対応

ユーザーが広告をクリックした期待に応え、スムーズに行動できるよう導線を設計しましょう。

ヒートマップツールやA/Bテストツールを活用した分析と改善が有効です。

施策10:【キーワード】CVに繋がらないキーワードのマッチタイプを見直す・停止する

改善施策10:【キーワード】CVに繋がらないキーワードのマッチタイプを見直す・停止する

リスティング広告のCVRが低い場合、キーワードのマッチタイプの見直しも重要です。

クリックは多いがCVしない、またはCPAが極端に高いキーワードは、費用対効果を悪化させます。

検索語句レポートを分析し、特にインテントマッチで意図しない流入が多い場合は、マッチタイプを絞り込むか、キーワード自体を停止することを検討しましょう。

CV見込みの高い、より具体的なキーワードに予算を集中させることが、CVRおよびCPA改善のコツです。

施策11:【ターゲティング】より精度の高いオーディエンス設定を行う

改善施策11:【ターゲティング】より精度の高いオーディエンス設定を行う

リスティング広告のCVRが低い場合の改善施策として、より精度の高いオーディエンス設定を行うことも考えられます。

地域や時間帯、デバイスなどの入札比率調整や、カスタムオーディエンス・購買意欲の高いオーディエンス・類似オーディエンスなどを活用し、よりCV見込みの高いユーザー層への配信を強化しましょう。

ただし、絞り込みすぎるとリーチが狭まるため、配信ボリュームとのバランスを見ながらの運用が求められます。

施策12:【アカウント構造】広告グループの構成を見直す

施策12:【アカウント構造】広告グループの構成を見直す

 

リスティング広告のCVRが低い場合に、広告グループの構成を見直すのも有効な改善施策の1つです。

キーワード・広告文・LPの一貫性はCVRに大きく影響します。

ユーザーの検索意図や検討段階に合わせて広告グループを細分化し、それぞれに最適化された広告文とLPを用意することで、メッセージの一貫性が保たれ、CVR向上が期待できます。

例えば、「情報収集」と「比較検討」段階でグループを分けるなどです。

アカウント構造の改善は、手間はかかりますが、キーワード・広告・LPの関連性を高める根本的な施策であり、リスティング広告改善の基盤となります。分析に基づいた設計が重要です。

課題4:顧客獲得単価(CPA)が高い・費用対効果(ROAS)が低い

リスティング広告の課題として、CPAが高いもしくはROASが低いということもあるでしょう。

CVは取れているがコストが高い(CPA高)、または売上リターンが低い(ROAS低)という課題は、広告運用の収益性を脅かします。CPAはCPCとCVR、ROASはそれに加えて売上単価が影響します。

改善のためには、費用対効果の悪い要素を特定し、効率化を図る施策が必要です。

具体的には、次の3つが挙げられます。

  • 費用対効果に合わせた入札戦略を活用する
  • 成果の悪い要素を停止・調整する
  • リマーケティングテストを活用し再アプローチをする

分析に基づき、コスト削減と成果最大化の両面から改善を進めることがポイント。効果のない投資を避けるための運用を心がけましょう。

施策13:【入札】費用対効果に合わせた入札戦略を活用する

改善施策13:【入札】費用対効果に合わせた入札戦略を活用する

リスティング広告のCPAが高い場合やROASが低い場合、費用対効果に合わせた入札戦略の活用が重要です。

目標CPAや目標ROASがある場合、自動入札戦略の活用が良いでしょう。

機械学習がデータに基づき最適な入札を行うため、手動運用より効率的に目標達成できる可能性があります。

ただし、十分なCVデータが必要な点や、目標設定が現実的でないと機能しにくい点に注意が必要です。

自社の状況を分析し、手動入札と比較検討した上で導入しましょう。適切な入札戦略の選択と設定が、CPA・ROAS改善のポイントといえます。

施策14:【キーワード・広告】成果の悪い要素を停止・調整する

改善施策14:【キーワード・広告】成果の悪い要素を停止・調整する

リスティング広告のCPAが高い場合やROASが低い場合に、成果の悪い要素を停止したり調整したりするのも有効でしょう。

アカウント内のデータを詳細に分析し、CPAが高い、またはROASが低いキーワードや広告文、広告グループのほか、地域・時間帯・デバイスなどを特定します。

成果の悪い要素に対しては、入札単価引き下げ、配信停止などの調整を行い、予算をより成果の良い要素に再配分しましょう。

セグメント機能を活用し、多角的にデータを分析することが改善のポイントです。

短期的な成果だけでなく、アシストコンバージョンなど長期的な視点も考慮した運用判断が重要です。

施策15:【ターゲティング】リマーケティングを活用する

改善施策15:【ターゲティング】リマーケティングを活用する

リスティング広告のCPAが高いもしくはROASが低いのであれば、リマーケティングを活用するのも重要です。

一度サイトを訪問したもののCVしなかったユーザーへの再アプローチ(リマーケティング)は、一般的に新規ユーザー獲得より低いCPAでCVを獲得しやすいでしょう。

サイト訪問者をリスト化(例:カート放棄者・特定ページ閲覧者)し、再度広告を表示します。

リストに応じて広告クリエイティブを出し分けると、より効果的でしょう。

リマーケティングは、既存顧客への関心を呼び戻し、CVRとCPAを改善する強力な手段ですが、広告表示頻度が高すぎないようにするのもポイントです。

リスティング広告の改善が難しいと感じる場合はプロへの依頼もおすすめ

リスティング広告の改善が難しい場合 プロ(運用代行会社)に頼むのもおすすめ

リスティング広告の改善は、専門的なノウハウをもとに継続的な取り組みが必要で、自社だけで完結させるのは難しいケースも多いでしょう。

そこで、リスティング広告を改善するには、プロである運用代行会社に依頼するのもおすすめです。

運用代行会社であれば、設定から運用はもちろん、改善まで一任でき、成果の最大化が見込めます。

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分析に基づいた戦略的な改善でリスティング広告の成果を最大化しよう

分析に基づいた戦略的な改善でリスティング広告の成果を最大化しよう

リスティング広告で成果を出す鍵は、データに基づいた分析と、それに基づく戦略的な改善 施策の実行にあります。

本記事で紹介した主要指標の見方、ロジックツリーを用いた分析、そして課題別の改善施策を参考に、まずは自社アカウントの現状把握から始めてみてください。

特定された課題に優先順位をつけ、一つずつ改善に取り組むことが重要です。

とはいえ、リスティング広告の改善は難しいことも多いでしょう。そこで、リスティング広告運用のプロである運用代行会社に依頼するのもおすすめです。

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